【完】金曜日は、八神くんのモノ






「あ、真琴おかえり〜。なんか、随分と長い本棚整理だったね??」

「理彩…。全てをわかった上でからかうのやめて」


ため息混じりに言うと、理彩は「あれ〜、からかってるのバレたー!」なんて言って笑う。

全く、ゆり先生といい理彩といい…。ほとんど隠す気ないでしょ。


「で、真琴の中でちゃんと整理はついたわけだね?」

「まぁ、そうね。
っていうか、新学期にあたしを助けてくれた人が本当は八神くんだってこと、理彩 知ってたでしょ!
理彩が教えてくれてたら、こんな複雑なことには…」

「ええ〜、だって教えたら意味ないじゃん。
こういうのはちゃんと自分で知るべきだよ」


真琴ってば、ずっと受け身なんだからー。
言いながら、理彩はあたしの頬をつまむ。


……受け身。
そっか、あたし、ずっと誰かが来てくれるのを待ってた。
自分から行動したことなんて、何回あった?


八神くんは、いつだってあたしのところに来てくれてたのに。



「理彩…。あたし6限終わり、八神くんのところ行ってくる。」

「お!やっとだねぇ。頑張ってね」

「うん。…ありがと、理彩」



そのタイミングでチャイムが鳴って、あたし達は席に着く。

視界の端に新堂くんが一瞬映って、心臓にチクリと刺さった。




……ちゃんと、決着つけなくちゃ。