【完】金曜日は、八神くんのモノ







理彩に言われたことになんとなくそわそわしながら、昼休みのチャイムが鳴ると同時に立ち上がる。


「ちょっと真琴〜。せめてご飯食べてから行きなよ。そんなに早く『本棚の整理』したって何も変わらないよ。ねぇ?」


「………………」



ニコニコとからかうような笑みを見せる理彩に、唇を尖らせる。

誰のせいでこんなにそわそわする羽目になったと思ってんの。



「あれ、柊。もしかして今から行くの??」


声をかけられて振り向けば、お昼ご飯を持って教室を出ようとする新堂くん。


「多分1時くらいからでいいんじゃないかなって、思ってたんだけど…」

柊が行くなら、俺も行くよ。とパンを置きに行こうとする彼を、慌てて引き止める。


「あ、いや、大丈夫だよ!あたしも今からご飯食べようと思ってたし…!!
じゃあ1時に図書室集合ってことで!!」


お弁当を持って、理彩の席にドンと置く。


「おっけー、じゃあ、また後で」


ふわりと笑んで教室を出て行く新堂くんに、ひらひらと手を振って。


「へぇー、真琴、今からご飯食べようと思ってたんだ〜へぇーー。」

「うっ、うるさいな…!」


だからこんな気持ちになるのは誰のせいだっての!!



するりとお弁当の紐をほどいて、あたしは箸を手に取った。