【完】金曜日は、八神くんのモノ







それからまた、いつもの日々が続いて。

でも、あたしの頭の中は八神くんのことばかり。



…今日は、金曜日。

いつもなら、来てくれるけど。
今日はきっと………。


「おはよ、柊。昼休み、時間とっちゃってごめんね」

「おはよう新堂くん。仕事なんだから気にしなくてもいいよ」

鞄を下ろすと同時に声をかけてきた新堂くんに、笑みを向ける。

それを見た新堂くんは、一度申し訳なさそうに眉を下げてから、クラスを出て行った。


「なーんか、釈然としないなぁ」
「理彩」


いつの間に背後に立ってたの……。

むーー、と考え込んで、理彩は出て行った新堂くんの背中を見つめる。


「ねぇ。本並べるのって、嘘とかじゃなく??」

顎に指を添える理彩に、何言ってんの、と笑う。


「そんな嘘吐いて誰に得があるって言うのよ」
「いやー、新堂くんが真琴と2人きりになりたくて吐いたんじゃないかと思って。
放課後だとほら、常連くんがくるかもだし?」

常連くん………。

「まあきっと、八神くんは来ないけどね」

なんて。
自分で言ってて、グサリと刺さる。