ただ、やばくない人も勿論いる。


少しレベルの低い高校を選んだ人達は余裕そうだ。


花音もその人達に含まれている。



「毎時間大変ね」



「んー、これでみんな赤点を免れれば良いんだけど」



「こんな短期間でじゃ無理よ」



「縁起でもない……」



ただ、花音の言うことは事実で、あっという間にやってきたテスト当日はみんな泣きそうになっていた。



「やばいやばいやばいやばい」



「俺今日命日だわ」



「とりあえず楓を拝んどこ」



何故か朝から拝まれるという不思議な体験までしてしまった。


私もみんなを見てると少し不安になったけど、テストを見るとそんな不安は何処かへ飛んでいった。



「これ本気で100点いけるかもしれない」



「私は平均いけばいいわ」



4日間という長い長いテストが終了後、喜ぶ者、机に突っ伏す者、完全に諦めた者と様々な反応に分かれた。


私は自信に満ち溢れているよ。


本当に基礎の塊で、1問応用があるかな、ってくらい。


残すはトーナメント戦だね!!