恋をする、その先に…


「僕は…
 神崎さんに悪い事をしてしまった…」



そう言って
膝から崩れるスバルに
ナツメもシキも
複雑な心境だったが
何も答えなかった。

幸い、ヒメの状態は
それほど悪くなく
低体温症も免れたため
大事には至らずに済んだ。




翌日ヒメが目覚めたのは
昨夜の出来事が何事もなかったかのような
静かな朝だった。



「おはよ、ヒメちゃん」



1番最初に顔を見たのはシキ。
心配そうに、でもホッとした様子で
穏やかな笑顔を向けている。



「あれ…
 アタシ…」



思い出そうし目を閉じるが
記憶が飛び飛びで
ハッキリ思い出せず
ゆっくり目を開けた。



「ココは…?」



病院でもなく
自分の部屋でもない。

今どこにいるのか
なぜシキがいるのか
それすら疑問に思う。



「ココは
昨日のパーティー会場のホテル。
一室、貸してもらったんだよ」



シキはそれだけ答えたが
それ以上
昨夜の出来事を話す事をしなかった。



「パーティー…
 あ…そうだッ
 スバルさんはどうなったの!?」



シキのヒントに
昨夜の少しの記憶が蘇り
思わず焦るように体を起こしてしまう。