恋をする、その先に…


しかし
それに負けていないスバル。



「さすが新藤社長ですよね。
 そうやっていい人ぶって
 “社長の鏡”みたいな事言えば
 誰からも尊敬されて。
本ッ当、ムカツク」


「スバル!
 お前は新藤社長に
 なんて事をッ!」



感情的に声を荒げたのは
父でもある東條社長。

こんなひどい発言をしたスバルを
初めて目の当たりにしたのだ。

怒り・驚き
そして大きな衝撃が入り混じる。



「父さんには
 僕の気持ちなんてわからないッ!
 新藤社長みたいになれないのに
 完璧を押し付けられてる僕の気持ちなんてッ」


「スバル…」



東條社長は
それ以上は何も言えなくなり
口を噤んでしまった。



「私に当たるのは構いません。
 しかし、神崎を巻き込むのは
 やめてください。
 彼女がアナタに何かしましたか?
 八つ当たりで危ない目に遭わせないでください」



ヒメを救出する事が
最優先事項のナツメにとって
スバルの自己中的思考と行動を
理解するつもりも聞く耳を持つつもりも
まったくなかった。



「関係ない?
 新藤社長に関わる人達すべて
 関係ある事だよ!」


「いいかげん黙れ!
 ヒメちゃんを返せ!」



我慢の限界だったシキが
怒鳴り散らす。