「え?神崎秘書が
いなくなった!?」
ナツメとシキが会場中を捜しまわるが
結局、目で見える範囲の捜索では
見つける事は出来なかった。
仕方なく主催者の東條社長に報告し
もちろん、スバルの耳にも入る。
「僕も見掛けなかったですね…。
もしかしたら
先に帰ってしまったんですかね?」
あくまで白々しい嘘を吐くスバル。
もちろん誰も彼を疑う事をしなかった。
「いや、アイツに限って
勝手にそんな事はしない」
誰よりもマジメに仕事を遂行し
何かあればすぐに連絡する秘書だという事は
ナツメが1番よくわかっていた。
「マジでおかしいだろ。
何かあったに決まってんだろッ!」
シキは完全に頭に血が昇っていた。
ストーカー事件があってから
誰よりも特にヒメに対して
“守りたい”という気持ちが強かったから。
「落ち着けシキ。
あまり、事を大きくするな。
これだけの人数だ。
大騒ぎになるだけだ」
あくまでナツメは冷静沈着に
これからどうするかを考えていた。
「落ち着いていられるかよ…
この前の事、ナツメも見てただろッ
もしかしたら今度はマジで…」
“殺されてるかもしれない”
そう言いたげに拳を握り締めた。


