「すみません…
急に眠気が…」
「お酒が強かったんですかね…。
新藤社長には伝えてくるので
エントランスのソファで
少し休みましょう」
ほとんど思考回路が回っていないからか
素直にスバルの言う事を聞き
睡魔と戦いながらも
スバルの肩を借りて
なんとかエントランスまで辿り着いた。
ソファに腰掛けたが
ほとんど限界だった―――
「大丈夫ですか?
神崎さん」
なんとか意識を保ちながら
スバルの問い掛けに必死に頷き
『しっかりしないと』と
頭ではわかっているはずなのに
体は言う事を聞いてくれない。
そんな中で
なんとなく聞こえたスバルの
最後の言葉
『ゆっくりおやすみ
神崎さん―――』
そう言われたような気がしながら
ヒメは目を閉じてしまった――
その頃、会場では
パーティーも終盤に差し掛かっていた。
――23:00
「なぁ、ナツメ
ヒメちゃん知らね?」
シキは
辺りをキョロキョロ見回しながら
東條社長との話が
一息ついたナツメの元に
戻ってきて声を掛けた。
「いや?見てないけど…
化粧室だろ」
「もしかしたら
どこかで迷子になっているのかも…」
「子供じゃないんだから」
真剣に考えながら
真面目に発言するシキに
ナツメは呆れていた。


