恋をする、その先に…


「こちらこそ来てくれてありがとう。
 今後のお互いの発展のためにも
 良い機会に出来たらいいね」


「はい。
 公私ともにお付き合い出来たらと
思っております。
宜しくお願い致します」



社長同士の挨拶を聞いていると
“人間関係”=“会社の今後”に
大きく繋がる事を実感する。
同時にナツメのプレッシャーが
伝わってきた。



「あ、そうだ。
 まだ新藤社長達には紹介してなかったね」



そう言いながら東條社長は
『こっちに来なさい』と
少し離れた先に立っている男に
声を掛けた。

すると



「はい、父さん」


ハキハキと
しっかりした声で現れたのは
見た目は20代ほどの年齢の
落ち着きのあるマジメそうな青年だった。



「私の一人息子の“東條スバル”だ。
まだ半人前だが
 時期、社長にしたいと思っている」



東條社長が自己紹介し
『お前からもご挨拶を』と言って
息子に促した。



「東條スバルと申します。
 新藤社長は若いのに大手企業の社長なんて
 本当に素晴らしい」



スバルは爽やかなスマイルを崩す事なく
ニコニコと笑顔を向けた。
そこに黒い影はなかった。