「今日はイレギュラーで45分授業な」

そうして初めての授業が始まった。

「望月探偵事務所がどのくらいの実力を持ってるのか華中の教師はわからないから、とりあえず全員小テストだ!かなりハイレベルな問題にしてるからな~」

先生がテストを配り始めた。

「制限時間は15分。4時15分までだ。それでは、よーい、始め!」

問題は、正直言って簡単だった。

全部で50問あるが、5分で終わってしまった。

顔を上げると、隣の夢希も解き終えたところだった。

それからすぐに、花織と凌平がシャーペンを置いた。

おそらく解き終えたんだろう。

その数分後に海と星奈も解き終えた様子。

4時8分。

あと7分だ。

一応見直しとして、再び解くことにした。

特に間違いもなく、大丈夫。

残り30秒になっても、解き終わってるのは俺たち6人だけのようだ。

「あと30秒もないぞ~」

最後に名前を書いてるかだけ確認する。

「5、4、3、2、1、0!はい、後ろから回してきて集めて」

俺は前に答案用紙を送る。

「半分も解けなかったんだけど!」

「時間足りねぇよ!」

そんな声が聞こえる。