━━━で、ダルい始業式は智樹と喋って終わり、俺はまたいつもの席に座る。
「ねー、大翔!学校終わったらご飯いかない?」
そう話しかけてくるのはいつものクラスの女、後藤。
俺一回寝た女とは寝ないっつってんのに、こいつはなんか自信あるのか知らねーけどいまだに俺にべったり。
きっとモテる女なんだろうけど。
「わり、バイトだわ。」
「えー、またー?」
「しかも担任にも呼ばれてるし。
今日は無理だわ。」
「ちぇーっ。」
わかったらさっさと自分の席に戻れ。
化粧くせーんだよ。
男はお前みたいな化粧濃い女、好きじゃねーんだよ。
「それより転校生まだかな~。」
後ろのやつの熱はいまだに冷めてねーし。
「お前まだそんなこと言ってんのかよ。」
「だって女だし!楽しみじゃねーのかよ!」
……まぁ、ブスとかデブだったら楽しみだな。
智樹の反応が。
なんて考えていたら
「席つけよー。」
担任が戻ってきた。
こっからはもう智樹も大暴走。
「転校生は!?」
「だから待ってろ!」
「いや、そこが一番だから!!」
…俺の後ろででかい声を出すな。うるせーな。
熱気がこっちにも来るんだよ。
「ったく、うるせーな。
じゃあ入って。」
担任は諦めたかのようにドアを開あけた。
そこから入ってきた女は綺麗に髪をなびかせ、前だけを見て歩いていた。


