街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー




それから目的地に到着し、班ごとまとまってクラス移動なんだけど…


「智樹元気なくね?」


「…え、そんなことねーけど」


さっきから、智樹がなにも喋らない。
バスを降りてからこいつの目線はずっと下で、なんにも喋らないから
さっきまであんな楽しかったのに、今はめちゃくちゃつまんねぇ。


「……もしかして、バスに酔ったとか?」


「・・・んなわけねぇだろ!!
俺をなめんな!!」


あ、戻った。元気だ。
それでこそ智樹だよ。

…でも、なんか改めて智樹の存在意義を知るよな。
こいつがいるだけで場が明るくなって、つまんない時間が楽しくなる。

だから俺はこいつのダチをやってんだろうなって。


「あ、智樹アイスあるよ~」


そんないつも通りに戻った智樹に、心優が拍車をかける。


「え!食べたい!大翔も食うよな!?」


そんないつも通りの智樹に


「お前ら今は自由行動じゃねぇ!」


担任が怒りに来る。


「先生~、そんな怒ってばっかいると血圧上がるよ?」


「誰のせいだと思ってんだ!ったく」


そんなやりとりを見て、俺ら3人も笑う。
こんな毎日が楽しくて仕方ない。


「でも俺らみたいな生徒がいなくなると、きっと先生も寂しくなるよー?」


「……調子に乗るなよ?河合」


「いっ、でででで!
ちょ、ギブギブギブ!!」


こんな智樹に翻弄される担任も大変だけど。