後ろの席の子も、みんなみんな持っていた。
ないのは私だけ…?忘れちゃったのかな。
『ねぇこのプリントっていつ配られたの?』
不審に思いながらも前の席の女の子に聞くと
『さぁ~?知らなぁいっ』
そう笑ってはぐらかされた。
しぶしぶ先生の元へプリントを貰いに行く。
『おかしいな…。ちゃんと全員分あったはずなんだが…』
先生は頭をかしげてそう言った。
……何かがおかしい。
私は言いようのない違和感を感じた。
そしてそのまま1時間目、算数の授業─────
机にしまっていたノートを取り出し黒板に書かれた文字や数式を写す。
ページが埋まり新しくめくったノートを見て
『え…っ!?』
私は少し声をもらしてしまった。
『江藤ー、どうかしたか?』
『あ、いえ…!ごめんなさいっ』
『授業中は静かになー』
『はい…』
辺りを見回した私はクスクスと笑いを溢す数人の女子を見た。
手元には鉛筆でぐしゃぐしゃに書かれたノート。
すぐに分かった。
朝に感じた違和感
配られなかったプリント
この雰囲気
私……
──────────いじめられてるんだ。
気づいた時はどうして?ってすごくショックだった。
だけど原因は聞かなくたってすぐに気づいた。
『最上!芽依!今日も公園でっ』
『おっけー!』
『…うん、わかった』
考えたくもない。けどきっと……
昨日の告白を誰かに見られてたんだ。
それで怒った誰かがこーやって私に意地悪をしている。
だって直耶くんは
─────みんなの人気者だから。
告白されて返事を保留にした私を妬んでるんだ…。
『芽依…』



