冬恋~さいごの贈り物~




【芽依side】




奏穂とかいと共に私は約束の正門へ向かう。









─────『でも芽依はそんな子じゃない!分かったように言わないでっ…‼』





さっきの奏穂の言葉。本当に嬉しかった。


私は''初めて''友達ができたって、そう心から思えた。


奏穂…ひどいこと言って、避け続けてごめんね。本当にごめんなさい。


分かってた。あの時とは違うんだって。


だけどそれでも怖かった。







同じ思いを、したくなかったんだ──────────











「お待たせ!はい、芽依と奏穂のカバンっ」



「ありがとう、空羽」



「ありがと…」



くうにも悪いことしちゃったよね…。


皆に迷惑をかけて、私…最低……。


話して許されるなんて思わない。だけどそれでも…



「…皆に聞いてほしい事があるの。少しだけ、時間もらえないかなぁ…?」



話しておきたい。


奏穂たちには知っておいてほしい。そう、思ったから──────


皆は私がそう言うのを分かっていたかのように優しく微笑んだ。














✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣














──────カランカラン



人の出入りする度に鳴るチャイム。


私たちが入ったのはどこにでもあるようなファミリーレストラン。