おばあちゃんが運ばれた日から俺は家にも帰らず、ずっとここにいる。
もう、ここにきてどれくらい経つんだろう。
それすらも分からない。
莉玖翔たち、心配してるかな…。連絡出来なくてごめんね…。
でも今は、みんなと笑って話せる気がしないから。
だから行けない。
おばあちゃんがいなくなるなんて考えたくもない。
だって…俺はまだ高1だよ?
「一人でなんか、生きていけないよ…‼」
もし神様が本当にいるのなら。
お願いです。
───────────おばあちゃんを助けてください…。
おばあちゃんと住み始めて7年。
───────お父さんとお母さんが死んで7年が経った。
俺たち家族は本当に仲が良くて自慢だった。
怒ると怖いけど家族思いのかっこいいお父さんと、
優しくて美人なしっかり者のお母さん。
俺は自分の家族が大好きだった。
忘れもしない、小3の夏休み。
別れは突然にやってきた──────────────
─────────────────────……
『空羽、明日はピクニックに行くぞ!』
『本当?やったぁ‼』
晴天が続いていた、そんなある日。
俺たち家族はピクニックに出かけた。
『忘れ物はないわね?空羽』
『うんっ!』
『よし。じゃあ出発だっ』
『おーっっ‼』
俺たち家族は思ってもみなかった。
これが俺たち家族の、
最後のお出かけになるなんて──────────────
『うわぁっ、お父さん、お母さん。見てよ!ひまわり沢山だよ!』



