✣✣✣✣✣✣✣✣✣✣
「ねぇ…もう今日で2週間だよ…っ⁉」
──────────空羽と連絡が取れなくなって2週間。
あれから一度も空羽からの連絡はなかった。
「空羽…お願いだから電話に出て……」
毎日毎日電話やメールをしたけど返事はいっこうに来ないまま。
電話の奥では無機質な機械音だけが響く。
皆の不安は、焦りに変わっていた。
あたしたちは空羽の家族構成だけじゃなく、
家の場所も
通っていた学校も
何も知らないことに
こんな状況になって初めて気が付いた。
唯一の連絡手段である電話やメールじゃ届かない。
怒ってなんかない。責めるつもりもない。
だからせめて…元気な姿を見せてよ──────────────空羽。
みんな心配してるよ。
だって大事な親友だから…。
あたしたちはただ、空羽の無事を祈ることしか出来なかった。



