冬恋~さいごの贈り物~




【奏穂side】



海叶に手渡された手紙を開く。


そこには懐かしい杏結莉の字で沢山の言葉が綴られていた。


どうして海叶がこの手紙を…


そんな事を考えながら、あたしは手紙に目を通した。









''奏穂へ

直接言うとちゃんと伝えられる自信がなかったから手紙にしました。

こんな形になってごめん。

単刀直入にいうね。

私は昨日お父さんに。無理やり犯された。

今までは一度もそういうことはなかったのに。急に。

家に帰ると突然拘束されて、無理やり。

すごく気持ちが悪くて逃げ出したかった。でも所詮子供で。

私の力はお父さんの力に敵わなかった。逃げられなかった。

いくら叩かれても、どれだけ殴られても、痛みには耐えられた。

だって奏穂がいてくれたから。心まで痛みを感じることはなかったんだ。

でもね、もうこれ以上は無理。私には耐えられない。

これからどんなことをされるんだろうって思うと震えが止まらないの。

だからもう、終わらせることにした。自分で。子供の私にはこれしか方法がないから…。

どれだけ身体に傷が残ろうと別によかった。私は奏穂がいればよかったから。

だけどね、心まで傷つけられちゃったら私はもう生きていく自信がない。

綺麗なままでいられなかった後悔や苦しみに耐えきれる自信がないんだ。

思い出して苦しみたくない…。だってきっと忘れる事なんて、出来ないから。

だから奏穂。ごめん。こんな選択しかできない私を、許してね───────