そして放課後────────────────
『お邪魔します…』
杏結莉と一緒に家に帰った。
『…杏結莉ちゃん、いらっしゃい。奏穂、おかえり。飲み物はお茶でいいかしら?』
『うん、ありがとう』
何かを感じ取ったらしいお母さんは、杏結莉に何を聞くこともなくリビングに消えていく。
『杏結莉、行こ?』
『うん』
杏結莉と二人、あたしの部屋へ向かった。
『どうぞ。ごゆっくり』
『ありがとうございます』
お茶を持ってきてくれたお母さんが部屋を出て行ったのを確認すると、杏結莉は口を開いた。
『奏穂…私ずっと奏穂に黙ってた事があるの。言えなくてごめん…』
『ううん。誰にだって言えないことの1つや2つあるよ。でも…心配だった……』
『ごめんね…。言わなきゃって思ってたんだけど…なかなか言葉にできなくて』
『うん』
杏結莉は所在を落ち着かせると、言葉を続けた。
『私の家族の話、一度もしたことないよね?』
『…うん』
いつもいつも遊ぶのはあたしの家か外で、杏結莉の家に行ったことがないどころか行事などでお母さんを見たこともなかった。
忙しい家族なんだろうなって思ってたけど…
どうやら違うみたい…?
『私の家族構成は母1人、父1人、私のごく一般家庭。家だって普通だし、お金持ちでも貧乏でもない。それでも小さい頃は3人で遊びに出かけたり、旅行に行ったり…あまりはっきりした記憶があるわけじゃないけど。幸せだった』
『うん…』
杏結莉の口から告げられた現実は



