冬恋~さいごの贈り物~


「いいえ。理解出来たみたいでよかった。奏穂も海叶も元がそんなに悪くないから教えやすくて助かるよ」



「ははっ。それ、空羽たちの事か?」



あたしの隣に座る海叶が声をあげて笑う。



「やっぱり海叶たちには分かるか(笑)空羽、運動神経はいいのに勉強はからっきしダメでさ。部活も同じだし試験中とかよく一緒に勉強したりするんだけど…実は結構手を焼いてる」



特待生として入学した莉玖翔の頭はあたしたちより全然賢くて、結構頭もキレる。


そんな莉玖翔とおバカな空羽で行われる勉強会は見たことなんてなくても様子はすぐに想像出来た。


…ついでに言うと芽依も頭はよくない。クラスの中で表すならよく言っても中の下程度。


だからきっと海叶の言う空羽''たち''の中には少なからず芽依も含まれているんだと思う。



「莉玖翔も大変だな」



「それでも大事な親友だからね」



「さすが特待生は言うこともちげぇよ」



「そんな事ないよ(笑)」



そう言えば珍しくはないけど…



「ねぇ空羽と芽依は誘わなかったの?」



「一応誘いはしたんだけどね。ほら、この通り」



見せられた画面を見ると、それは空羽とのトーク画面で。


そこにははっきりと



''ごめん!今日は芽依と先約があるから‼また誘ってよ☆''



こう書かれていた。



「ふふっ。そっか」



芽依、順調そうでよかった。



「空羽のやつ、最近芽依ばっかじゃね?前からそんな仲良かったか?」



「そう言われてみればそうかも。部活でも芽依ちゃんの話ばっかりだし」



「あいつら…付き合ってるとかねぇよな?」



「まさか…。奏穂は芽依ちゃんから何も聞いてない?」



2人の想像はどんどん加速していく。



「ううん、あたしは何も…」



だけどごめんね2人共。これだけは芽依とのヒミツだし言えない。


今はまだ片思い中の芽依だけど、いつか海叶たちの言うような関係になれるといいな…