「先あがってろ。莉玖翔呼んでくから」
「うん」
勝手でごめんね。気持ちに気付いてしまったあたしを許してね、海叶────────
「莉玖翔おはよう」
あたしが部屋に戻って数分後、海叶が莉玖翔を吊れて部屋に戻ってきた。
時計を見ると11時前。莉玖翔が来て30分近く経っていた。
きっと海叶がうまく足止めしてくれてたんだろうな…
だって海叶はいつも優しいから。
「…え?奏穂?!」
あたしを見て驚いた様子の莉玖翔。
この反応、もしかして………
「海叶…伝えてなかったの?」
「わりぃ…言ってなかったっけ」
「うん、一言も」
そうだと思ったよ…
「ごめんね莉玖翔。あたしお邪魔だったら帰るよ?」
さすがに莉玖翔もいないと思ってた人が急にいると迷惑だよね。
「いや、突然でビックリしただけだから大丈夫。一緒にやろう。俺でよかったら教えるし」
って思ったけどやっぱり莉玖翔は大人だなぁ。
「本当?嬉しい。じゃあ…お言葉に甘えさせてもらうね」
「うん。喜んで」
こうして3人の勉強会はスタートした。
「ごめん莉玖翔、少しいい?この数式の事なんだけど…」
「あーここは少し難しくて。xとyを入れ替えると…」
もくもくと3人でそれぞれに課題を進めていく。
その中で分からない事があれば莉玖翔に聞いていく…というスタイルのこの勉強会。
友達と課題なんて聞くと話や冗談ばかりで捗らないイメージもあったけど…
やっぱり莉玖翔がいるからかな。1人でやるよりも早く終わりそうだよ。
「そういう事だったんだ!ありがとう莉玖翔」



