冬恋~さいごの贈り物~



「…ん、空叶……?」



空叶の声にいち早く目を覚ましたのはあたし。


自分で言うのもなんだけど…、寝起きは割といい方。


ただ海叶は……………



「…………………………………」



やっぱり爆睡。



「はぁ…兄貴のやつ…」



「いいよ、空叶。あたしが起こしとくから。海叶の着替え持ってきてくれる?」



「分かった。じゃ、よろしく」



空叶が出ていったのを確認したあたしは、海叶に布団をかけ直し着替えを持って部屋を出た。


昨日は夜中に起こしちゃったから…、少しでも多く寝かせてあげたい。


あたしのせめてもの労いだった。


洗面台に行き、髪を整え服を着替える。


一通りの支度を終えたあたしは部屋の前に置いてあった海叶の着替えを手に、そーっと中に入った。





────トントン





直後、タイミングよく部屋の扉をノックする音と



「奏穂?海叶くん?起きてる?色々支度もあると思うから朝ごはん、廊下に置いとくわね?」



そんなお母さんの声が聞こえてきた。



「起きてるよ。ありがとう!」



「準備出来たら降りてらっしゃい。急がなくていいから」



「分かった」



下にしかれた布団を畳み、廊下にある朝ごはんを取ったところで。



「…かなほ?」



海叶が目を覚ました。



「起きた?おはよう、海叶」



「ん…はよ………」



「ちゃんと眠れた?」



「あぁ。わざと起こさなかったんだろ」



やっぱり海叶には分かっちゃうよね。