全てを打ち明けてくれた芽依が少しでも早く馴染めるように。
気を遣ってしまわないように、そう考えての行動だと思う。
海叶たちなりの精一杯の優しさ。
大丈夫。芽依もきっと分かってるよ。
だって…こんなにいい笑顔を浮かべているんだから。
やっぱり人は何度だってやり直すことが出来るんだって。
あたしにその事を教えてくれたのは
''皆と過ごした日々''だったよ。
「あ、くう!私あれやりたい!」
「俺も!皆は行かない?!」
2人が目指したのはスーパーボールすくい。
「あたしはいいや。見てるよ」
「俺も」
「りくは~?どーする?」
「んー、じゃあ俺も2人を見守っておくよ」
「分かった!じゃ、行ってくるっっ」
くうを連れて歩く芽依を見て
''頑張れ''
と心の中でエールを送る。
「奏穂もやりてーのとか、くいてーもんあったら言えよ」
「うん!ありがとう」
莉玖翔と海叶と3人で必死にボールをすくう2人を見守る。
そのあまりにも一生懸命な姿に思わずあたしたちは笑いを溢した。
「お前ら必死すぎ」
「ちょっと静かにしてよ、かい!集中力切れちゃうからっ!」
そんな芽依にあたしはまた、笑ってしまった。
夏休みに入って芽依に会うのは今日で4回目。
実は結構会ってる。
そんなあたしたちの最近の流行りはなんていったって''ガールズトーク''
場所はうちだったり芽依の家だったり、カフェだったり。
芽依が空羽を好きだと打ち明けてくれたのは夏休み1日目の昼下がりの事だった。
''奏穂ーっ!今日映画でも行かない?''
突然のお誘いを受け、芽依と2人で出かけた時に彼女ははっきりとこう言ったんだ。
─────『奏穂にだけは言っておくね!私くうの事が好き…みたいなんだぁ~っ…』
あいた口が塞がらないとはまさにこの事なんだって実感したな…。



