冬恋~さいごの贈り物~


「たしかに傷つくこともあったけど…今はそれ以上に嬉しいから大丈夫!あたしね、中学に入学した時芽依が話しかけてくれてよかったってずっと思ってるんだ」



「どうして?」



「あたしはあの時、心が死んでしまっていたから…だから明るい芽依にはすごく助けられた」



「私は別に、何もしてないよ」



「芽依にとってはそうでも、あたしにとってはすごく大した事だったんだよ。絆ってさ、そういう小さな積み重ねで生まれていくんだと思う。だからこれからもよろしくね、芽依!」



奏穂は小学生の頃、親友を亡くしたって言ってた。


きっと私たちでは想像も出来ないほど苦しんだに違いない。


私も奏穂みたいに、強くなれるかな…。



「うん…!こちらこそよろしく、奏穂!」



「女子ってあたしたち2人だけだし…今まで出来なかったことも沢山したいな」



「うん。しよーよ!恋バナ、とか?!結局のトコ、奏穂はかいのことどー思ってるの⁈」



だってずっと気になってたから。


まず手始めにこれくらいは教えてよね!


今まで聞いてこなかった事、知らなかった事。私の中の真っ白なノートに記していくから。


少しでも早く距離を縮められるように。


少しでも多く、奏穂たちの事を知るために。



「え、海叶のこと…?大事な幼馴染だよっ」



「本当に~?」









───────まだ間に合うんだって、もう一度みんなが与えてくれたチャンスを無駄になんてしない。







「本当だって!」



きっと奏穂はまだ気づいていないだけ。


胸に抱く''本当の気持ち''に。



「ふぅん、そっか!まぁいいやっ!かいも待たせてると思うしそろそろ帰ろっ!」



避けてはいたけど気になって様子を伺っていたから知ってる。


必然的に3人になってしまったりく、かい、奏穂。


3人でいる時は変化なんてなかったけど2人でいる時に私は気づいた。


はたから見ると''どこが?''っていうくらい小さな変化なのかもしれない。


奏穂はりくと2人でいる時より、かいといる時の方が自然体で…可愛い。