「フォローするつもりで言ったんじゃないし。…それにどう見ても奏穂はゲーム出来なさそうだよね」
「う…そうだよね」
「相変わらず空叶は冷てぇな。そんなんじゃ、彼女出来ねーぞ?」
「別にいいよ。俺は兄貴みたく焦ってないし。ほら早く、次」
「本当、可愛くねぇ…。次こそ勝ってやるからな」
海叶がいて、空叶がいて。
室沢家がいて、お父さんとお母さんがいる。
あたしにとってはそれが1番で、最高の幸せ。
「奏穂ー、海叶くーん、空叶くーん!ご飯できたから降りておいでー!!」
「はーい!すぐ行くね」
「これで最後だ、空叶」
「うん。次も勝つのは俺だから」
わがままなのは分かってる。
面倒臭いのは分かってる。
だけどそれでも…
「おい奏穂?行くぞ?」
お願いだから、離れていかないで。
──────側にいてね、海叶。
「ごめん!すぐ行く!」
✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤
────奏穂、ごめんね。…大好き。
まって、ごめん…っ。
ごめんね、杏結莉─────────
あたしが最後まで支えてあげられなかったから。
力になれなくて、ごめん。
杏結莉、杏結莉…──────────
「────ほ!奏穂っ!」
目を開けるとそこにいたのは、心配そうにあたしを見る海叶。
そっか、今日はそのままうちに泊まることになったんだっけ…。



