「離さないっ‼だって芽依、これからどーするつもりなんだよ…っ」
お願いだから、その手を離して…くう……。
私は弱いから。そんなに優しくされると戻りたくなっちゃう。
甘えたくなっちゃう。
せっかくの決心が揺らぎそうになっちゃうから…だから…!
「確かに今までの行為は偽りだったかもしれない。だけどあたしには…今までの芽依が全部嘘だったなんて思えないよ。それに今流してる涙は…嘘なんかじゃないよね?芽依……」
これ以上優しくしないでよ…奏穂…。
「私はっ…まだ皆といたいっ…!1人は怖いから、寂しくなるからっ…。だけど私は皆に、どんな顔をして接していけばいいの…?!私は皆みたいに大人じゃないから。だから皆の優しさが苦しい……」
私はどこまで我儘なんだろう。
「…じゃないよ」
「りく…?」
「俺たちだって大人じゃない。まだたったの16歳だよ。それでも俺たちは成長していかなきゃならない。''今''は待ってなんてくれない。…だからこそ思う。俺はこの5人で過ごしていたい。誰1人欠けちゃならないんだって」
りくはいつだって皆を遠くから見守ってて。
間違いなく私たちの中では一番大人だと思う。
そんなりくが紡ぐ言葉には何故だかすごく説得力があって…
スーッと心に入り込んでくるような感じがした。
「俺、皆が来てくれた時…本当に嬉しかったんだ。過去は変えられなくても、今ならまだ…やり直すことだって出来る。俺はそう思うよ!芽依っ」
「1人で終わらせてんじゃねーよ。変なトコで気遣おーとすんな。それともまだ俺たちは信用なんねぇか?」
彼らはきっと私には勿体ないくらい''いい人''で。
簡単に利用なんかしていい人たちじゃなかった。
「本当に、いいの…?そんな風に言われると私はバカだから。その優しさに頼りたくなる…」



