冬恋~さいごの贈り物~


他より先に仲良くなってしまえば皆の頭には



''仲がいいから仕方ない''



という考えが嫌でも浮かぶようになる。


私はただそれだけの為に…



「自分のためだけに、皆を都合よく利用した」



自分を守るためだけに、みんなの想いを




───────裏切り続けてた。




誰よりも汚くてけがれた心。



「だから私は、皆の親友なんかじゃなかったんだ。初めから」



今までずっと黙っていたこと。ずっとずっと都合よく利用していたこと。


許されるなんて思ってない。それでも…



「今まで、本当にごめんなさい…っ」



せめてもの気持ちとして私は頭を下げる。


分かってる。許せるはずがないなんてこと。


私は話す前から覚悟をしていた。



「それだけ、伝えておきたかっただけだから。こんな話しといてなんだけど…奏穂やりく、くう、かいと''友達''になれたこと、すごくいい思い出になった。こんな私と一緒にいてくれて今まで本当にありがと!じゃあ私帰るね…」




















───────1人で孤独に過ごしていく覚悟を。









皆の優しさを踏みにじってごめんなさい…


こぼれそうな涙を堪えてみんなに背を向けた。


またあの孤独を味わう事が悲しいのか

それとも奏穂たちともう一緒にいられないことが悲しいのか


その答えはきっと、




───────両方。




今になって気づく。



嘘から始まった関係だったけど私にとって皆は、いつの間にか本当の友達のように大事に思い始めていたんだってこと。


もっと違う出会い方をしていればこんな結末にならなくて済んだのだろうか。


悔やんだってもう遅い。私のした事は、皆を傷つけたんだから。


重たい足を踏み出そうとした時。




───────ガシ




誰かが私の手を掴んだ。



「待って!まだ話、終わってない…っ」



声で分かる。私を引き留めたのは



「くう…離して……」



振り返りざまに皆を見ると怒るでもなく、呆れるでもなく


ただただ悲しそうな表情を浮かべていた。