冬恋~さいごの贈り物~



『芽依!久しぶりっ‼クラス離れちゃったね…』



『渚桜、久しぶり!うん、残念…』



中には持ってる子もいたけど、まだ小6の私たちに携帯なんてものはなくて。


渚桜と会うのは修了式以来だった。



『でもさっ!離れてもわたしたちはずーっと友達だよっ!春休み中は何もなかった?大丈夫?』



『ありがと、渚桜!休み中はあまり人に会わないから!大丈夫だったよっっ』



















''離れてもわたしたちはずーっと友達だよっ!''














嬉しかった。この言葉を信じたかった。














信じてたんだよ…渚桜────────────



















『…芽依。おはよ!今年もよろしくなっ』



教室に入ると話しかけてくれる暖かい声。


直耶くんとはいいのか悪いのか、今年も同じクラスだった。



『…うん』



それだけ返し私は席を立つ。



『芽依……』



寂し気なその声を背に私はそのまま教室を出た。


ごめんね、直耶くん。









本当にごめんなさい…─────────









男子の元には届いていないのか、知ってて優しくしてくれてるのかは分からないけど。


今はただ直耶くんの優しさが苦しかった。



















6年生に進級して早1カ月──────



5年生が終わる頃には既に学年の女子全体によくない噂が飛び交っていた私には、当然一緒にいる友達なんているはずもなく。


毎日を静かに過ごしていた。


クラスの離れた渚桜と会うことは極端に減り、放課後や休日に遊ぶ約束をしている日以外はほとんど会わなくなっていた。


新しいクラスになった今でも相変わらず続くくだらないいじめ。


この学年の女子のほとんどが私の事をよく思っていない証拠だった。