冬恋~さいごの贈り物~





だけどそんなのはもう、


ただの気休めにしかならなかった──────────



















翌日。


今日は靴箱にゴミが入れられていた。



『芽依…』



『渚桜!おはよーっ。大丈夫だって、心配しないでっ!』



私は明るく振舞った。


渚桜や先生、お母さんたちに心配をかけたくなかったから。


そして何より、負けたくなかったから。


私は強くありたかった。




そんな私の気持ちとは裏腹に、いじめはその日を境にどんどんエスカレートしていった─────




とは言っても…


シューズを隠されたり、ノートや体操着を隠されたり。


プリントが私にだけ回って来なかったり、プリントがぐしゃぐしゃにされていたり…


給食を減らされたり。


小学生なんて所詮子供で、傷つくこともあったけど精神が崩れることはなかった。


それに私には渚桜がいたから。



『芽依にはわたしがいる‼だから一緒にがんばろっ!』



全然怖くなんてなかった。


それでもやっぱりない直耶くんとは上手く付き合えなくなって。



''用事がある''


''体調が悪い''



何かと理由をつけて遊びを断るようになった私と直耶くんの接点は次第になくなっていった。


結局、あの時の返事は出来ないまま。


はっきりと断ればよかったのに、そうする事が出来なかったのは…




─────きっと好きになりかけてたから。



こんなチャンスを自ら逃すことなんて出来なくて、結局直耶くんを傷つけた。


私の弱さだった。


私は直耶くんの姿を見る度、罪悪感に押しつぶされそうな自分を奮い立たせた。



''仕方がない''



そう思うことで彼から逃げた。









私はどこまでも最低だった…──────────




















そのまま時は流れ、新学期。









─────私たちは6年生になった。









渚桜とはここにきて初めてクラスが離れてしまった。




そしてこのことが…



















──────────私の人生を大きく変えた。