「ジンルークさん、ウィルを頼みます。取り敢えず、彼女を縛り上げて突き出さなくては」

ウィルの友達になろうとしてくれていたロンマニーの仇を本当は伐ちたかった。でも、そんな事をしたらウィルの死刑は免れなくなってしまう。何としてでもレイアさんを生かして捕らえなくてはいけないんだ。
俺たちは協力してレイアさんの捕獲に取り掛かった。爪で切り裂こうと素早い動きで距離を縮めるラークペイさんの周りでレイアさんの進行を遮るように鎌を振り回す俺。そして、俺とラークペイさんが補えていない場所を魔法で援助するクラウドさん。ジンルークさんはレイアさんの生み出した手下からちゃんとウィルを守ってくれていた。
俺はあなたを許さない。昔から大切な人の命ほど軽率に見るあなたの考えている事が分からない。分かりたくもない。悪いけれど、俺はあなたのような人を好きになれるほどお人好しに出来ていないと覚えておいてほしい。