*俺の心は重症を負う*


長倉さんの木嶋に対する尽くし度は、異常だ。


朝2人で仲良く登校してきて、
お互い席に荷物を置いたら、すぐに長倉さんは、木嶋の元へ掛けていく。


「瑛心くん!」


長倉さんは、木嶋の一つ前の席の椅子を後ろに向けてそこに座る。


はい、そこの席こそ俺の席です。


俺は、荷物を置くとそそくさと友達の席へと移動する。


そこから、2人を見遣ると、
何やら、楽しそうに話している。


木嶋もそれに返事をして、笑っている。