私はもう、そう願うことしかできない。


髪の毛を乾かし終えて、玲子先輩にいれてもらったココアを飲んだ。

甘くて、柔らかくて、優しい温度。

なんだかほっとする。

美味しいです、と玲子先輩に伝えると、玲子先輩は良かった、と微笑んだ。


「……コウは元気?」


ココアをテーブルに置いて、玲子先輩が懐かしむように聞いた。


「元気ですよ、明日来るって言ってました」

「本当?」

「きっと今の玲子先輩の美しさに泡吹きますよ」

「泡って、あはは、ないない。コウの好みと真逆だもの、私」

「えっ、何言ってんですか!」


私は思わず大声を上げてしまった。

玲子先輩はもっと笑った。