奏空!



「そらぁ!行っけぇーーーー!!!!」



思いっきり叫んでた。

そしたら奏空は、バトンを私に向けて、息苦しそうに笑ったんだ……




かっこよすぎてやばいから!!!あのバカ!




2位の人を抜かした




あと1人…追いつくまでに残された距離は100mくらい



そら……そら……



思わず目を瞑ってしまった。



パパンッ!!!


ハッと、誘導しないと!思って目を開けた時、思わず固まってしまった。


え……



「はっ、はあっ、み…っな……はっ、…いちっ、い!」



だって、奏空が肩で息しながら笑って、グッドサインを出してるんだもん……



「い、1位の方誘導しまーす!」


「美愛、俺1位だった…はっ、いえい」


「速かったよ奏空…すごいじゃん」



素直にかっこよかったって言えればいいのに、言えない。

本当は言いたいのに、声にならないの__________