「ふぅ……」



今はひと息ついて休憩中。麻莉奈に言われてから、運動が苦手ながらも活発に動いた。



玉入れなんて小学生のとき以来だけど、クラスのために、そして遥のために頑張った。すごく充実していて、楽しかった。



これから始まる桜庭くんの借人競走を見るために、麻莉奈とふたりで眺める。




さっきしていた大玉ころがしは、なんて言えばいいんだろう。高校生の男子が必死になって玉を繋ぐ様子には笑みがこぼれた。



普段はクールに見える桜庭くんも楽しそうに転がしていた。したたり落ちる汗が輝いてて、かっこよく見えたのは私だけの秘密。




「ほんとあっついよねー」



なんて麻莉奈と話してる間にも、借人競走は始まっていた。……あれ、次はどうやら桜庭くんの出番だ。



くじを引いてお題に合う人を探す。桜庭くんはどんなお題を引いたんだろう。