下宿屋 東風荘

みんなが構うので、すっかりと馴染んでいるように見えるが、かなり緊張しているのだろう。お箸が進んでいない。

「魚嫌いだったかい?」

「いえ、好き嫌いはないです。皆さん元気だなと思って」

「毎日こんな感じです。海都が良く食べるから、唐揚げの時は大変でねぇ。ご飯もいつも早くなくなるから、遠慮してたら無くなりますよ?」

「はい。あの……」

「出来たのかい?」

「はい。勝手にくっついたんで驚きましたが」

「貼ろうとか思わなかったのかい?」

「引き出しの裏かなとは思ってて。掃除の間にコソッと」

「なるほど。よく出来たねぇ」

「何かわかるんですか?」

「まあね。秋彪はどうだった?」

「楽しかったです。でも、あちらの狐さんは服が違いましたけど」

「甚平みたいなの着てただろう?あれは秋彪の趣味だよ」

「そうなんですか」