下宿屋 東風荘

少し早いですが行きましょうかと、玄関に鍵をかけ商店街へと向かう。

歩いて10分ほどで商店街が見えてくる。

「どうします?お昼には少し早いですが」

「え?もういいなら食べたい」

では行きましょうかと入口を開けカウンターに座る。

メニューは特に見なくともいいのだが、冷やしチャーシューメンと言うメニューが増えていた。

「私はあれにしましょうかねぇ」

「俺いつもの!卵付けてね」と注文し、できるまで待つ。

お待ち!と前から出されたので、受け取り食べるが、味が一緒だったのが残念でならない。

確かにチャーシューは大きいが、その下はただの冷やし中華。
なんとかお腹に入れお会計を済ませる。

「魚屋の前にちょっと呉服屋に寄ってください」

「着物買うの?」

「ええ、いい反物があれば」

「普通の服のが楽なのになぁ」

「着慣れてるんですよ」