下宿屋 東風荘

「それとさ、俺明日学校休みなんだけど」

「なにかありましたっけ?プリントは私が保護者代わりに貰ってますが」

「入試だよ。二次試験の」

「なら、明日は手伝いでもしてもらいましょうか……」

「やるやる!何するの?」

「薪割りを」

ガクッと海都が肩を落とし、ポンポンと肩を叩き頑張れ!次の日は筋肉痛だと隆弘が笑っている。

みんな起きてごはんの準備を始めたので、揃ったところで口を開く。

「食べながらでいいので聞いてくださいね。来週末に、今度高校一年になる子がこの下宿に来ます。
親御さんの都合で引越しとなるので、早めに来ますが、みなさん仲良くしてあげてくださいね?」

「どんな子?」

「そうですねぇ、おとなしい感じの子でした。でも、海都のいい弟になりそうですね」

「その子ってうちの大学付属?」と聞かれ、合格発表が引越しの次の日だと思い出す。