「そういえば千瀬、わたしの色んな"はじめて"が自分じゃないって言ってたけど。

……わたしのファーストキスも初恋も、千瀬がはじめてじゃない」



「……ああ、うん。そうだったね」



「ペアリングくれたのだってはじめてだし、正式に姫にしてくれたのもはじめてだし、たぶん思い出せばたくさんあると思うわよ……?

あと、その……キス、以上も、ほら、」



「うん。俺はそれが一番うれしいけど」



「え、それ……?

わたしは自分がはじめて結婚する人が千瀬だっていうのが、いちばんうれしいんだけど……」



「………」



「え、なんで黙るの?」



「……ちょっと、いま、顔見ないで、」



「うん?千瀬、顔赤くな──」



「うるさい」



「……ハイ」



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