お姫様とお嬢様

やっぱり具合悪いのか抵抗する力も弱い。



そのまま口移しで一気に流し込んだ。



また泣き出した愛芽…。



薬と水は口の中にあるらしい…。



「飲め。」



首を横に振る愛芽…。



鼻を摘んでやったら苦しいらしくやっと飲み込んだ。



戦争みたいだった…。



「もっと水…。」

「ん。」



グラスの水を飲み干した愛芽はそのままパタッとベッドに倒れた。



マジで頑固過ぎんだろ…。



「別れたくなった?」

「うん…。」

「お前が元気になるならイイや。じゃあ帰るな?」

「ヤダ…。行かないで…。」



ギュッと握られたシャツの裾…。



カワイイ奴…。



「別れたいんじゃねぇの?」

「別れたくなかったみたい…。舜太が愛芽の為にした事だもん…。好き…。」

「ははっ!!何だそれ!!取り合えずメシ出来てるけど?」

「まだいらない…。そばにいて?」



弱った愛芽、めっちゃカワイイ。