天満堂へようこそ-3-

「いまからまたお客様です。先ほどと同じような流れですが、奏太さん代わりますか?」

「え?いいよ。きょう見学!」

「ふん!このヘタれが!」

チリンチリン
「お客様です」

扉がガチャりと開き、着物を着た綺麗な女性が入ってきた。

「久しぶりだねぇ。煙草は吸ってもいいのかい?」

「本来ならば遠慮してもらいたいところだがまぁいい。奏太、灰皿!」

「は、はい」

どうぞと灰皿を渡すと、すぅっと手を触られる。
ものすごく冷たい手で背筋がゾクッとして手を引っ込め、ノアの後ろに隠れる。

「あらやだ、兄さん初だねぇ」

「おい、そこまでにしとけ。今日はなんだ?」

「今日かい?いつものさ……」

「新しくなったもんで手間をかけるが記入用紙に書いてくれ」

「また書くのかい?仕方ないねぇ。割引にはなるんだろうね?」

「あぁ」