明け方のマリア

 私は真実を書こう……、そう思った。

 全てを明らかにし、真実を伝える。

 それは、マリアが望んだことだからではない。

 今の私と、これからの私が望む結果なのだからだ。

 歩美は一人の人間として、新たな一歩を踏み出した。


 私の青い鳥は、もういない。

 そして、マリアの微笑みも消えた。

 しかし、歩美の心の中には、既に何ものにも替え難い、真実の瞳が宿っていたのだ。



─了─