森に入る。


夕暮れのそこは、薄暗かった。


―――ねえ、くらいよぉ・・・。


わたしは彼にしがみついて言う。


「もうすぐよるだな」


彼がにやりと笑う。


「よるになったら、こわいぞぉ」


おどかすように言ってくる。


―――はやくぬけようよぉ。


わたしは、彼をうながす。


けど彼はいじわるだから、ゆっくりと歩いた。


・・・ひどい。