目が覚めると、私は廃工場で大の字に寝転がっていた。

正確には両手足を鎖で繋がれていて、床に拘束された状態だ。体を動かしても全く動かず、首しか回せないので、見える範囲で辺りを見回す。

廃工場の中は汚れていて、天井や壁、私が拘束されている床にも鉄錆や赤黒い汚れが付いている。

特に天井と床の汚れが酷く、床は赤黒い汚れと同じ色をした塊と欠片が散らばっている。