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「やしな。高跳びうちらだわー」

グラウンドの競技を見ていると光に声をかけられる。


「行くか」


光の声に立ち上がる。


「面倒だねー。まちゃはここぞとばかりに張り切ってるけど」

「ねー。あたしには無理」


まちゃは陸上競技が大好き。
走りにしても何にしても抜群の運動神経なんだ。

女子の中ではずば抜けて足が速い。


「あ。ねーちゃん」


光と通路を歩いていると後ろから呼び止められた。


「祐樹」


祐樹の横に目をやると柴田がいた。


「祐樹と柴田って友達なんだね」

「ねーちゃんと、海人知り合い?」

祐樹があたしと柴田の顔を交互に見る。