「そっか」


やしなもそのまま歩き出す。

何の意味もないプレゼントなわけない。
もっと気にしてくれよ。

って、俺がちゃんと言わないからだよな。


「待って」


俺は振り向いてやしなの腕を掴む。


「え?」

「ネックレスつけていい?」


俺はやしなの首を指す。


「え?うん」


ネックレスを俺の手に載せる。


「後ろ向いて」


やしなに後ろを向いてもらい、ネックレスをつけていく。


なんかこれ
緊張すんのな。

絵里香に後ろ留めてとか言われてつけたこともあるのに。
なんでこんな違うんだ。
絵里香のこと好きだったはずなのに。