夏の暑さも一休み。

 曇り空は太陽を隠してしまって雨が降りそう。

 わたしが過去に戻ってきてからはずっと晴れていたのにな。

 
 『かくしてることがあったとしても、ナツには話すよ』


 寂しそうに笑った奏多の顔が浮かんだ。

 今日の空はまるで奏多の心みたいだと思った。

 なぜだか、奏多が泣いているような気がした。