卒業式の日は新しい門出を祝うかのような、綺麗な澄んだ空だった。

 真一から、三島さんも卒業式に出ないと聞いた。

 何もなければ高校の卒業式に出たかった。彼と一緒に。

 大学への期待に胸を高鳴らせながら。

 わたしの瞳からは涙が溢れ、わたしの視界を次第にぼかしていった。