次の日。

今日は学校へ転校生として登校する日だ。

制服はお母さんたちが前々に準備してくれていたからバッチリだ。

肩より少し伸びた髪の毛に、制服はベージュのブレザーに、赤のリボンとスカート、茶色いローファー。

似合うかな……?

それにしても可愛い制服だな~。

鏡の前でついついにやける。

「よしっ!」

準備万端!

「………行ってきます。」

誰もいない家に向かって言う。

勿論、返事なんて返ってこない。

…………。

「よし、行くか。」

* * * * * * * * * * * * * * * * * *

…………ヤバイ。

家が山中だからって学校までこんなに時間がかかると思っていなかった!急がねば!転校早々遅刻するわけには…! 

ダッシュ!

これでも走りには、意外と自信があったりする。

走るのに夢中になっていると……。

ドンッ

「うおっ」

「ぐふっ」

やってしまった!誰かとぶつかった………!

「すいません!本当にごめんなさい!」

本当にごめんなさいぃぃ!

「こっちこそごめんね、大丈夫?」

「はい!大丈夫です!」

そこですかさずスクール用バッグにつけているチャーム型時計を見る!

予鈴まであと五分!

校門はすぐそこ!

まだ間に合う!

「失礼ですが急いでいるので失礼します!」

相手の顔もまともに確かめることなく一目散にかけていった。

本当にごめんなさい!