さくら、さくら

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学校からの帰り道。

あの日から彼らは毎日のように一緒にいてくれる。今も一緒だ。

でも…………。

「あの……、ずっと一緒にいてくれなくてもいいんだよ?」

守るため、という口実で一緒にいてくれるっていうのは嬉しいんだけど……。

この人たちのメンツがメンツだから、学校中の女子から恨まれたり…………しちゃうかもしれないんだよね。

実は今も皆のファンの女子からすごく睨まれてたり、靴箱にたまーにだよ?

たまに不幸の手紙が入ってたり……。


それに……メールこそとっているものの、碧と話す機会も減っちゃったし……。

「べつに気にすることないだろ?」

暁君が不思議そうにいう。

「学校まで一緒にいることはないんじゃないかな~、と思って……。」

じゃあさ、と鬼羅が口を開く。 

「俺達が麗華ちゃんの家に住まわせてもらえばいいんじゃないの?」

「…………は?」

何をいってるんだコイツは。

「いきなりなんてこといいだすの!そんなの駄目に決まってるでしょ!お断りです!」

何を言い出すのかと思えば!一つ屋根の下、こんな男どもと同居とか無理!嫌!断固拒否!

「それじゃあ、宿無しだから泊めてください、って言ったら?」

「は……?」

宿無し?

「家、無いの?」

「俺達、一応別の世界の住人だからな。家なんてないんだよ。」

当然のように平気な顔で言ってる。それが当たり前だった……ってこと?

なんか……呆れる。

だって当然のように笑って言うんだもん。

でもそれだったら……。

「……泊めてあげない……こともない。」

これで泊めてあげなかったら、悪いことしたみたいで嫌になっちゃうし。

「じゃあ、それで決定!」

「でも、そのかわり…………。」

と、私はある交換条件を出した。