ふわっとコーヒーの匂いに包まれ
一歩足を踏み入れただけで疲れが少し
吹き飛んだ気がした。

「いらっしゃい」

古い木と、レンガの内装。
観葉植物がそこかしこに置かれている
古い映画のワンシーンに出てくるような
そんなカフェ。
渋い白髪のマスターが現れるかな?
なんて想像していたのに
カウンターから出てきたのは
私より少し年上くらいの
スラっと背の高いキレイな女性だった。