向かい合って座るとますます緊張する。唯月くんはアイスコーヒー、私はアイスココアをオーダーする。


「なんだか緊張しちゃうね」


「うん」


「あ、初めての北陸新幹線はどうだった?」


「すごい落ち着いた雰囲気で、シートも座り心地が良くてね、最初は緊張していたんだけど、なんかまったりとしてたら長野に近くなっていて、ビックリしちゃった。遠いかなと思ったけど、あっという間だった。やっぱり新幹線は早いよね!」


思わず感じたことを一気に喋ってしまったけど、うるさいと思われてないかな。


「うん、早いよね。まったりと出来て良かった。実里ちゃん、変わってないね。あの頃も話上手だったよね」


嬉しそうに笑う唯月くんを見て、心臓がドクンと大きく跳ねた。そんな爽やかな笑顔を見せられたら堪らなくなる。


「あ、えっと、昔も私、おしゃべりだった? 自分ではよく覚えてないけど」


会話を止めないようにしなくては。